ネット上には人を騙すことが目的の情報がある
ニュースやWebサイト、広告や街頭演説など、普段目にする情報には必ず誰かの意志が含まれています。その中には、見た人に特定の印象を植え付けたり、行動や気持ちをコントロールすることを目的とした悪質なものもあるのが実情だ。
だから騙されないように情報を正しく読み取る必要がある。
この悪質な情報は、何も怪しい個人が発信しているとは限らない。誰もが知っているような大手のニュースメディアや新聞など、普通の人なら無条件で信じてしまいそうな媒体が堂々と発信していることも多い。
情報の読むときのポイント
私がいつもやっている情報を読むときのポイントをいくつか紹介します。
どこの誰が発信しているかチェックする(四国新聞が良い例)
携帯会社はスマートフォンの良い所を広めようとするし、証券会社は投資のメリットを宣伝する。
その逆で、テレビ局がテレビを見るなとは言わないし、ゲーム会社がゲームをするなとは言わない。
考えれば当たり前だが、情報を発信している人の立場によって、言いたい事と言う訳にはいかないことがわかる。まず初めに、誰がその情報を発信しているのかチェックしよう。
例えば、平井卓也氏(初代デジタル大臣)の弟が社長を務める四国新聞が良い例である。新聞は公平な立場で事実を正確に報道することが求められているが、四国新聞は身内の平井氏に都合の悪いことを報じず、同じ選挙区の小川淳也氏のことは厳しく非難することが多々ある。しかも、この姿勢を全く隠そうとしていない。
こういった公平性に欠けるメディアが実際に存在しているのが実情なのである。
科学的な根拠があるか
その情報に科学的な根拠はあるか、信頼できる事実やデータを基にしているかをチェックしよう。
細かい部分まで全てに科学的根拠があるべきとは思わないが、 情報の大部分があまりにも主観的な内容となっている場合は特に注意が必要である。
事実と書き手の意志や思惑を別けて読み取る
例えば、以下の様な表があったとする。
国 | 面積(km2) |
日本 | 377,974 |
この表のデータは事実である。ここには、書き手の意志や思惑は入っていないと言えるだろう。
しかし、
国 | 面積(km2) |
ロシア | 17,124,442 |
カナダ | 9,984,670 |
日本 | 377,974 |
このように並べて表にすると、日本の面積が小さいことを主張したい書き手の思惑が感じ取れる。これも一種の印象操作である。この後に、日本は面積が小さいから資源が云々、などという話が続いていくことが想像できたりもする。
反対に、日本より小さい国と比べることで逆の印象を与えることもできる。
一つ一つのデータはただの事実でも、それを並べたり組み合わせたりした時点で書き手の意志が入り込むことになる。
全てを疑う
一番重要なのは、誰が書いたどんな情報であっても、正しいと鵜呑みにせずに疑いの目を持つことである。人間は必ずミスをするし、間違ったことも言う。100%正しい情報なんて存在しない。
最終的には自分の感性で読むことが必要
誰が書いた情報か、科学的根拠はあるか、それらが大事だとは言っても、いちいち全て調べていたら時間がかかってしょうがない。
そのため、現実的には情報の大部分を自分の感性で読み進めていくことになる。自分の知識が及ばない場合は間違って読み取ってしまうこともあるかもしれないが、大枠さえ正しく掴めれば問題ないだろう。
普段から自分の感性を育てることが重要である。